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Away -遠く離れて-の感想

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Netflixオリジナルドラマ、「Away -遠く離れて-」を見た。 Awayは全10話のハーフシリーズ、人類初の有人火星探査船の乗組員、そして地球にいる乗組員の家族のストーリーだ。

 
 
 
 
 
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Away -遠く離れての設定と簡単なストーリー

Away -遠く離れて(以下Away)のスタートは地球出発から。

宇宙船・アトラスの乗組員は、

  • アメリカ
  • ロシア
  • 中国
  • インド
  • ガーナ

の5ヶ国から5人のメンバーが選ばれている。船長はアメリカ人のエマ・グリーン。なんでも、アメリカが最も多くの資金を出しているのでエマが船長になっているという設定らしい。とはいえ、エマの宇宙飛行士としての能力はもちろん高く、総合的に船長にふさわしいものを持っている。

出発当初は不仲

出発時のクルーの関係は、アメリカ・インド・ガーナ連合とロシア・中国連合という、あまりにもわかりやすい構図。 個人的にも最初は、「ロッキーじゃないんだから・・」と感じたが、その後のクルーたちが打ち解けていく展開が早く、この古臭い設定が逆に良い「つかみ」になっている。

Awayは1シーズン10話構成なので、早いテンポでストーリーが進む。このドラマにとってこれが良い方に出ている。例えば初回では、船内火災が起き船長の対応がイマイチという事件が起こる。だがその後、船長は勇気ある行動と決断力・作業能力を見せて挽回。米露クルーの対立構造は多少残るが、まずは実力を認め合うというオチ。その後も問題は1話で解決されるスピード展開が続くので、興味のない話につきあわされることもなく、終始退屈しなかった。

キャラを深堀りする手法はLOST的

Awayシーズン1の前半は、1話につき1人のキャラを深堀りしていく。個人のストーリーを深堀りする手法自体はありふれたものだが、個人の過去のどの部分を描写するかはドラマ制作陣の腕の見せ所。 Awayはここがなかなかうまかった。 このメンバー紹介の手法はLOSTによく似ていると感じた。AwayもLOSTと同じ様にキャラの過去をフラッシュバックさせ、一人一人の人物像・背景を紹介していく。Awayの宇宙飛行士も、LOSTの飛行機の乗客も、皆いろいろなドラマを持っているので、この手法は各キャラを理解するのにとても効果的だった。

AwayとLOSTで少し違う点は、LOSTの場合はキャラの過去とナゾを直結させ演出として楽しませていたが、Awayはキャラの過去の傷のようなものをフラッシュバックさせ、地球に置いてきた各個人の問題を紹介する手段としている。 過去が今宇宙で命をかけているクルーの原動力になっている・・という構図だ。

次から次へと困難が襲いかかる

宇宙船は、地球から月の基地を経由、その後火星に・・というルートをたどる。この中で月を出てからの宇宙船は、毎回非常に厳しい困難に直面する。

Awayの宇宙船は、巨大戦艦のようなタイプではなく(当たり前かw)、スペースシャトルのような小型のものだ。なので襲いかかる困難も、視聴者が想定できそうな事が多く、この辺はリアリティがあって良いと感じた。

例えば、宇宙船のソーラーパネルが開かない件。これは航行中の衝撃か何かでソーラーパネルの開閉部分が引っかかってしまい、パネルが途中までしか開かなくなる不具合だ。ありがちな不具合だが、ソーラーパネルが開かなければ電力が不足しクルーは生きることが出来ない。ということでクルーたちは命懸けの対応を迫られた。

また、クルーの一人がウィルスに感染するという、今まさに世界が直面している問題もあった。今の新型コロナウィルスのように、宇宙船内は密閉空間なので伝染病の発生は非常に厄介な問題になる。

宇宙では少しのことでも大変な危機に発展する。この辺りは俳優の好演もあってか、画面から切迫する緊張感がヒシヒシと伝わってきた。

宇宙の怖さ

Awayでは宇宙での長期生活が人間の体に変化を起こすという現象も描いている。中でも個人的に怖さを感じたのは健康・肉体的な変化だ。

例えばロシア人クルーのミーシャは、航行中に謎の視力低下(失明級)に直面する。劇中では宇宙空間での生活が原因らしいと描かれていた。過去の事例では、宇宙で視力低下が起きても殆どの場合は地球に帰還すれば視力は戻ったそうだ。だが実際に宇宙の生活で視力を失った飛行士も何人か存在するとのこと。宇宙で失明なんて恐ろしいことこの上ない・・

またガーナ人クルーのクウェシは、足の裏の皮が剥がれ落ちてしまうという体験をする。これは無重力での副作用のようなものだとの事だったが、そんな事もあるんだなあ・・と少し怖かった。

Awayの宇宙船は重力発生装置を搭載しているので、常に無重力というわけではない。だが、船内は地球ほどの重力があるわけでは無いので、こういう症状が出てしまうと。

Awayを見ていて、毛が抜けるとか、太るとか、歯が抜けるとかあるのか??と、宇宙飛行士は大変だな・・と、結構真剣に考えてしまった。

火星の大気圏突入

シーズン1の終盤で、クルーが火星での生活用にする物資を地球から火星に送るという件があった。これは有人宇宙船とは別の無人宇宙船で行われたミッションだったが、これが火星の大気圏突入時に爆発消失したかもしれない事件(宇宙船がレーダーから消えた)が発生。この物資が無いと、クルーは火星で生きることは出来ないので、地球への途中帰還が考えられていた。その後、クルーの活躍で物資が火星に到達したことが判明、そして有人宇宙船の火星への着陸がシーズン1ラストのクライマックスとなる。

火星の大気圏突入で宇宙船が消滅する可能性は高く、また仮に大気圏を無事抜けられても、その後火星の大地に着陸するという難題も残されている。この時の緊張感は相当なもので、地球の家族の気持ち、クルーの恐怖心、地球のNASAスタッフの祈るような気持ちと、シーズンファイナルの盛り上がりはなかなかのものだった。

それにしても大気圏突入というのは恐ろしいものだ。子供の頃にガンダムで大気圏に突入する話があって、かなりヤバいものだと知っていたが、Awayの緊張感と達成感はとても印象的だった。

感想

このドラマを見る前は、誰が出演しているのか? どんな内容なのか?を全く知らずに見始めたのだけど、あっという間に10話を完走した。もちろんとても楽しめたのであっという間だったのだけど、後で知ったが、アメリカのレビューーサイトでのAwayの評判はそれほど良くない。

だがNetflix発表の人気ランキングでは、今週(9月17日の集計分)のNetflixドラマ視聴者数で1位。世界の視聴者数、視聴時間ともに大成功を言える結果になっている。評論家?のような連中の評価は高くないようだが、この数字から見てドラマは大成功、もちろんシーズン2への更新もまず間違いないだろう。

Awayで個人的に気に入っている点でいうと、まずは「ジョシュ・チャールズ」。ジョシュ・チャールズといえば、言わずと知れたグッド・ワイフのウィル・ガードナー。自分は彼の大ファンなので、Awayの一番気に入っているのは、脚本でも設定でもなくジョシュ・チャールズの存在だ。

といっても、Awayはストーリーも良かった。Awayは宇宙モノだがアクションが主体ではなく、人間ドラマが主体。少し前に感想を書いたサルベーションほどSF色は濃くなく、スター・トレックのようなアクションシーン(戦闘)は全く無い。どちらかというと、スペースものというより「This Is Us」 に少し似ていると思った。

宇宙飛行士といえば死ぬ確率が激高なので、どうしても感動ストーリーに寄りがちになる。特に主役のグリーン船長は子持ち、ダンナ持ちだ。しかもダンナは急病に倒れ車椅子生活になり、娘は思春期。こういう設定からコテコテの感動ストーリーを想像しそうだが、Awayは前に書いたようにストーリー展開が早いのでアッサリしているし、何よりも宇宙での生死を賭けたミッションがあるので、ベタなお涙頂戴的な展開にはなりにくい。

ここの感想は人それぞれだと思うが、もし自分が宇宙飛行士で、あの空間で全能力を発揮して戦っていると想像すると、間違いなくAwayのクルーと似たような精神状態になるだろうと理解できる。あそこまでの極限状態に置かれれば、いかに鍛え上げられた世界のエリート宇宙飛行士でも動揺することはあるだろうし、心の支えも必要になるだろう。

AwayにSF的なストーリーを主体としたドラマを期待していると違和感があるかも知れないが、慣れてしまえばすごく良いドラマだと感じてくるはずだ。

今後の展開の予想

シーズン2以降は、火星での生活と帰還までに約3年の時間がある。 この3年をどう描くか?は、いくつか予測できるが、火星での生活を数シーズン続けるというのは結構辛いかもしれない。そう考えると、1シーズンで火星を出発・・という事もあり得る。

火星をどう描くだが、火星にも天候の荒れや地震、火山の爆発などがあるかもしれない。火星の状況を知らないのでなんとも言えないが、このドラマが穏やかな3年間の生活を描くという展開は想像しづらい。そうすると、クルーの誰かが死ぬ、または全員が還れないなんて厳しいストーリーもあり得るかも。どちらにしても、Netflixの傾向やこのドラマのタイプから考えると、5シーズン以内に完結する可能性が高いと思う。

ストーリーを予想すると、シーズン2以降の設定は、実際の火星の状況に沿ったものになるはず。ハイライトになるのは、植物学者のクウェシが持ってきた植物がどうなるかだろう。彼の夢、「火星を緑の大地に」が叶うのか? ここは今わかっている火星の状況から正確に割り出したものにしてほしいと思う。

Awayのキャスト

最後にAwayのキャストについて。

Awayはヒラリー・スワンクが主演をしているが、彼女は制作にも名を連ねているので、そもそも彼女ありきのドラマとして始まったプロジェクトなのだと思う。そんなヒラリー・スワンクと、その他の目立ったキャストを紹介します。

ヒラリー・スワンク

 
 
 
 
 
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ヒラリー・スワンクといえば2度のオスカー受賞と凄いキャリアを持っているけど、そのネームバリューのわりに個人的にはあまり縁のない女優だ。出演している映画を見た記憶がないし、ドラマにも殆ど出ないので、正直良く知らない女優といえる。2018年からドラマにも出るようになったようだけど、まあ基本的には映画女優と言っていいと思う。

なので、彼女がこのNetflixオリジナルドラマに制作兼主演として出てきたというのは、キャリアの大きな転機となっていると思う。ヒラリー・スワンクが今後もドラマに進出するのか? プロデューサーとしての道を進み始めたのか? Netflixと長期契約があるのか? まずはこのAwayがどうなるかを見てみよう。

女優としてのヒラリー・スワンクは、ピンチに陥った時の表情など、差し迫った状況の演技に強いのかなと思う。いわゆる「迫真の演技」を得意とする女優のような気がした。

ジョシュ・チャールズ

 
 
 
 
 
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ジョシュ・チャールズはグッド・ワイフ以降も大人気で、ほぼブランク無しで何らかの役を演じている。ただ、グッド・ワイフのように数シーズンに渡ってレギュラーというのではなく、1シーズンのみとか数話の出演にとどまっている。

確かジョシュ・チャールズのグッド・ワイフ降板の理由の一つに「新婚」というのがあったと思うので、彼が長期契約しないのはプライベートを優先させていたからなのかもしれない。 今回のAwayのマット役は、ジョシュ・チャールズにとって久しぶりのメインキャストとなる。

レイ・パンサキ

レイ・パンサキは、地球出発時から一貫してエマを支えるクルーの「ラム」を演じている。

 
 
 
 
 
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彼の演技は「女刑事マーチェラ」での主役の上司役を見たことがある。自分の場合、このマーチェラでの役の印象が強いので、今回のラムはレイ・パンサキのイメージとは随分違う印象を受けた。

というか、マーチェラというドラマがかなり異色なので、このAwayの演技と比較するのは難しいのかもしれない。 いや、それにしても、あのマーチェラって相当おかしいドラマだと思う。気になる人は是非見てほしい。今の所シーズン3までNetflixで視聴可能。全部見ているけど、個人的にはシーズン2がお気に入り。

アダム・イリゴエン

 
 
 
 
 
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アダム・イリゴエンはエマとマットの娘アレクシスの彼氏・アイザックを演じている。アイザックは真面目なイケメンで、エマの娘にはちょうどいい感じの相手だ。

アダムは元ディズニーアイドルで、おバカな役を得意としていたが、大人になってイケメン化し存在感を示している。

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